技術が好きなら安易にSEにならないほうがいい

今回は珍しく少し仕事寄りの話を書いてみようと思います。

なぜこのような記事を書こうと思ったかと言うと、実際にSEとして仕事をしていて、技術が好きな学生や就職活動している方が下手にSEになって不毛な時間を過ごすことがないようにしてほしい!と思ったからです。

日本では近年IT系人材は人手不足です。今からSEになろうと思っている人は多いと思います。この記事が、そういう人たち(特に技術が好きな人たち)に、今一度SEという職種が自分に合っているのかを考えるきっかけにしてほしいです!

ただし、ここで書くことは私の経験した職場での話をベースにしていますので、すべての職場に当てはまるわけではない、ということは初めに断っておきます。

 

IT企業の研究部門に就職

まずは私の経験について少しお伝えしようと思います。

私は、大学院を修士で卒業してベンダー系のIT企業で働いています。私自身システム開発を仕事にしているのでSEと言っていいと思います。

でも、元々こういう仕事をしていたわけではありません。元々は同じ会社の研究部門に入社しました。私自身技術が好きで、研究部門を志望して入社し、希望通りに研究部門に配属されました。

IT系の研究部門の仕事はとても楽しいです。日々新しい技術が世の中に発表される世界です。毎日刺激たっぷりで、同じ職場の人たちと「こういうの出たよね!」「これ使ってみたけど、結構おもしろいよ!」「こんなん作ってみた。」と話をしながらとても楽しく仕事をしていました。

もちろん、楽しいだけではなく苦労もあります。そもそも世の中の動きが速すぎて、大きな成果になるような地道な研究ができませんでした。数カ月、長くとも半年以内には成果を主張できるような形に持っていかなければ、そのテーマの研究はほぼほぼなくなってしまいます。

それでも、研究部門の仕事は楽しかった!

 

まさかの異動。SEになる。

しかし、ある日上司と面談していると「チーム全員異動するよ」という言葉が!(ひえー)

事業部門が開発・運用しているあるシステムがあまりいいものではなく、研究部門の技術を入れ込むために、まさかのチーム全員で異動することになったのです。

大きな企業というのは、こういうトップダウンの人事異動が突然やってきます。(私はこのとき初めて知った笑)

もうこれは仕方ありません。会社からお金をもらっている以上文句なんか言えません。逆に、「実際のシステム開発の現場を経験できるぞ!」とポジティブに考えて、モチベーションは意外に高かったように思います。

そして、異動先で待っていたのは、とっても直しがいのあるシステムでした。(笑)

 

研究部門での経験が役に立つ

具体的な話はしませんが、システムの悪い部分を直す上で、研究部門で培った知識はとても役に立ちました。システムがどのようなものから構成されて動いているのか、現在のシステムがどのような状況であるのかを正確に把握する能力は、事業部門の人たちよりも一段抜きん出ていたように思います。

研究部門ではまだこの世にない「世界一」の成果を求められました。一方で、事業部門で役に立ったのは「世界一」の成果を出すために行ってきた経験です。それは、既存のものの問題点を見つけ出すためにやってきたこと。また、見つけ出した問題点をどのように改良するかを考える力であったと思います。

結果を言うと、既存のシステムはとても改善され、最低限サービスを継続できる部分までは持ち直すことができました。

もちろん、全ての問題が解決できたわけではありません。既存のシステムを止めることなく修復するというのは大変難しいことで、どうしてもサービスを継続したまま修復するのには膨大なコストがかかる部分が残ってしまいました。

いっそこのこと初めから作り直させてくれ!と思うのは技術者にはよくある話だと思います。

 

技術はとても重要

技術は本当に重要です。これは実際に研究部門から事業部分に異動して思ったことです。毎日仕事をしていて本当にそう思います。

システムトラブルに遭遇したときにそれを解決するのは技術において他ないからです。技術がないとどうなるかというと、当てずっぽうでいろいろやってみたり、他人任せになります。

例えば、とりあえず再起動しよう。と当てずっぽうでやっていると大抵の場合問題は余計によくわからない方向へ転がっていきます。一向に解決しません。

また、技術のない人はトラブル対応時そのシステム操作をする根拠を他人に求めます。「〇〇から正式に見解を得た」「この操作が問題ないことは〇〇に確認済みです」とか言います。

本来は、そのトラブル対応をする妥当性を技術的な知識に基づいて論理的に説明するべきなのです。

技術を「好きだ!」という若い人は、迷わずにどんどん技術を磨いていくべきです。技術はとても役に立ちます。

ですが、この言い方はすこし間違っています。役に立たなければ技術とは言わないのです。

 

技術とはなにか?

ここで一旦、技術とは何か?ということを考えてみるべきでしょう。これをある程度明確にしないことには磨きようがありませんし、誤って解釈するとあまり役に立たない経験を積むことになってしまいます。

いろいろな考えがあるとは思いますが、私の経験から言う技術とは、応用可能な知識や経験のことです。技術は何かに応用するものであるべきであり、それを使って何かの成果を生み出す必要があります。そして応用できる対象が多ければ多いほどよい!つまり汎用性が高ければ高いほどよい。

事業部門でSEとして仕事をしていると「その経験他にどこで役に立つの?」「その知識は今のこのシステムにしか役に立たないよね。。」といったことをよく感じます。

そして、そういう内向きの知識ばかりのSEは大抵トラブルを解決できませんし、よいシステムを作ることもできません。

良い技術を測る基準として、この会社を辞めても役に立つか、社外の人にも通じる技術なのかを考えるとよいと思います。

ちなみに、「使う技術」や「採用する技術」など手段として技術というワードを使うこともあると思いますが、ここでは区別して読んでいただけると助かります。

 

なぜSEの技術力はなくなったのか

SEの技術力が落ちてしまった原因を私になりに考えてみたのですが、SEの仕事は基本的に使うスキルの汎用性などは重要視しないことが背景にあるように思います。

というのも、SEの仕事は要件を満たすシステムを納期内に作ることが最優先ですので、お客さんから「汎用的な技術を使ってくれ」というオーダーでも無い限り、汎用性は重要視しないのです。つまり、SEには汎用的な技術を習得する機会が少ない

そして、納期内に間に合わせるべく、今まで使ってきた実績のあるやり方を使おうとする傾向にもある。つまり、新しい技術をそのシステムに組み込むことを主張しづらいのです。

その結果として、SEの習得する技術はその職場でしか通用しないものや時代遅れのものになりがちです。

新人でそのシステム開発に配属されて、自分は技術が好きだからこういう今流行りの技術を試してみたいと言っても通らないことの方が多いと思っておいた方がいいです。

しかし、実際には上司の仕事の仕方に寄るところが大きいです。

上司も同じように「汎用的な技術を身に着けていくべき」「今の時代にあった技術を採用すべき」と考えているのであれば、今までのやり方にこだわらず、多少の無茶をしてでも様々な技術を試していくことになると思います。

逆に上司が、納期内に要件を満たすシステムを作る、ということしか考えていない場合には技術好きの人にとっては楽しい職場にはならないでしょう。

 

技術を学べる職場を選ぶコツ

では、どういう職場に就職すれば汎用的で時代の流れに合った技術を習得することができるのか。私は以下のポイントを挙げたいと思います!

 

技術を発信しているかを見る!

技術を発信するということはその技術は発信する価値がある、つまり、他の人にも役に立つ。と言えると思います。

自分の持っている技術を発信する際には、それが聴く人、読む人に伝わるように”汎用的な”言い方に置き換えるのが一般的です。この置き換える作業は、世の中の汎用的な技術を知っていなければできません。つまり、汎用的な技術を持っていないと発信することなどできないのです。

企業の研究部門であれば、論文を書いたり特許を書いたりして自社の技術を発信していることが多いと思いますが、事業部門でそのようなことをしているところはあまり多くはないように思います。

しかし、企業によっては技術系のブログを書いて公開していたり、勉強会で発表していたりします。また、海外には自社で開発したツールをオープンソースにして公開している会社も多くあります。

興味を持った会社が、対外的にどう技術発信しているのかを調べてみるとよいと思います。

 

上司はとても重要!

これは多少運も絡んでくるかと思いますが、上司はとても重要です。

私の上司は幸いにもオープンソースが大好きな技術屋さんなので、新しい技術を取り入れることにも積極的で、SEでありながら技術を身につけられるいいチームにいるなと思います。

しかし、このような上司はまれだと思います。SEの上司というのは大抵が「納期までに要件満たす」派です。(笑)いや、これはSEの仕事なので当たり前ではあるのですが、技術好きな人には合わない上司だと思います。

入社前から上司が決まっていることはないかもしれませんが、比較的小規模な組織なら上司も決まっていることが多いと思いますし、面接時にも実際に話をする機会があると思います。

その際には、技術発信しているのかや世の中の流れについて質問してみるとよいでしょう!

 

最後に

私も学生の頃に就活を経験しましたが、SEという仕事はとても魅力的なイメージがありました。

実は私もSEになろうと面接を受けたりしていた時期があったのですが、全部落ちました。(笑)正直に技術を学びたいと言っていたからだと思います。採用する側も「自分の会社に合わないな」とわかっていたのでしょう。

そして、研究部門を志望して面接すると一社目で即内定(笑)。

これから会社を選ぶ人は、今一度自分の好きなことは何なのかを考えてください。そして、技術がすきなのであれば、SEになるのは慎重になったほうがよいです!

また、SEと言っても会社によって仕事内容は全然違います。そもそもSEはバズワード的な意味合いが強いので、企業側も(特に日本企業の場合)とりあえずSEとして募集して、状況によって上流工程から下流工程までいろいろやらされることも多いので、仕事内容はしっかり確認しましょう!

以上、この記事が自分にあった職場を探す際の参考になれば幸いです!

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