我が家の注文住宅を建てるまでの体験記です。
第二回のこの記事では、不動産屋さんにお世話になり、土地や一戸建てを見学して周ったことについて書きたいと思います。
妻と子供を連れて、かなり多くの物件を見て周りましたが、見て周れば周るほど目が養われていくもので、その地域の相場観が自然と把握できていきます。
実際にどういう物件を案内されたかや、物件を見る際に私たちが気を付けていたことについて書いていきます。
これから物件探しを始める方は、自分に合った物件をお得に購入するために、ぜひこの記事で書いたことも参考にしてみてください!
前回の記事↓↓
多くの物件を見て後悔のない契約を!
今回お世話になったのは第一回予算検討編でライフプランを立ててもらった不動産屋さん。
この不動産屋さんの方針として、お客さんが本当に納得のいく契約にしたい、というのがあるようで、そのために本当に多くの物件を見学しました。
こちらとしても、おそらく一生に一度になるであろう住宅購入をそう簡単に決断する気はありませんので、望むところ!
ほぼ毎週末見学の予定を入れて、3~4件ほどの物件を見て周ります。
マイホームを探すのは大変と思うかもしれませんが、実際物件見学を始めた初めの方は結構楽しかったです!
妻と二人だったということもあり、二人で色々と話しながら、「いやーあの物件は無理でしょ・・」とか言いながら、盛り上がっていました。
実際に案内された物件例
まずは最初のアンケートで希望の地域(最寄り駅)を伝えていたので、その地域で売りに出ている物件を中心に見学しました。我が家が見学を始めた当初に希望していた物件の条件は以下のような感じ。
- 二階建て
- 日当たり良好
- 駅徒歩圏内
- 通勤時間は1時間程度まで
一戸建ての住宅か注文住宅用の土地を希望していたのですが、一戸建ての中でも二階建てを特に希望していました。
都心だと狭い土地を有効活用できる3階建ての住宅が本当に多い。友達が3階建ての一戸建てに住んでいるので、少しお邪魔したことがあるのですが、階段がすごく急で階段の上り下りが激しい。。
若いうちはそのような家でもいいのですが、老後のことなどを考えると「こんな家で生活できるか?」という心配がありました。
そもそも老後まで建て替えずにこの家に住み続けられるのかという疑問も。。
なので、二階建てがいいというのが我が家の希望!
日当たりが良いことは妻の絶対の希望で、
ということなので、これはマスト。
家に一番長く過ごすのはおそらく妻になるので、妻の希望は優先する方針。
あとは、都内に通勤する私の事情を考慮し、駅徒歩圏内で、○○駅まで1時間程度で通勤可能であることを条件として加えました。
駅徒歩圏内というと坂ばっかり!
都内の一戸建てはやはりかなり値段が高く、予算に収まらないことが多いので、隣の川崎市や横浜市を中心に物件を見て周っていました。
川崎市や横浜市って平野部なので平坦なのかと思うかもしれませんが、平野部でも意外と坂って多いんですよね。山がある訳ではないのですが、起伏があるという感じ。歩くと結構大変です。
都内を外したとしても駅近の物件は高いです。なので、駅徒歩圏内というと15分くらいは駅から歩く物件を案内されることが多く、それが多くの場合坂の上なんです。。
平坦な道のりで15分なら歩けるんですが、坂道ありの15分はかなりきつい!そりゃお手頃な値段で売りに出されているわけですね。
二階建てで庭付き、広々と生活できそうな物件ではありますが、家までの道のりがきつすぎる。やむを得ず、条件を「駅徒歩圏内(ただし、平坦な道のり)」に変更。
災害リスクの高い物件は安い!
次に印象に残っているのは、災害リスクが高い立地の物件です。
川の近くや崖の近くというのは、台風や大雨による洪水や土砂崩れの危険があるので、相場よりも安く価格設定されていることが多かったです。
崖のそばに建てられた家は都道府県によって急傾斜崩壊危険区域に指定されている場合があります。この急傾斜崩壊危険区域に指定された区域に立地している物件は特に値段が安いです。
あとは洪水ハザードマップで真っ赤になっている地域ですね。川崎市の場合、多摩川沿いの物件は多くの場合真っ赤になります。
洪水についてはそこまで物件価格に影響が出ていないように感じましたが、できれば避けたいところ。
値段が安いと思わず食いつきそうになりますが、大雨のたびに毎回毎回ビクビクして一生過ごすのかと思うととても耐えられません。(私たちは)
他にも相場より安い物件については以下のページでまとめています!
3階建ては日当たり悪い!
不動産屋さんは、基本的にお客さんの提示した条件にマッチした物件を案内してくれるのですが、少し条件が外した物件もバンバン案内してきます。
しかしこれは別に問題ではなく、初めはこだわっていたある条件が意外と物件を見てみると気にならなかったりするのはよくある話。
物は試しに3階建て住宅も結構見て周ったのですが、3階建て住宅は日当たりが悪い。もちろん、3階まで上がれば日当たりはある程度確保できるのですが、1階と2階はほぼ日陰です。
理由としては、3階建ては土地が狭く、隣の建物との距離も近いので、どうしても日当たりが確保しにくいんですよね。玄関が南向きであれば多少はマシですが、玄関が北側だと最悪です。
狭小3階建て住宅については以下の記事でも詳しく書いていますので、参考にしてください!
このような理由で3階建ての狭小住宅は、日当たりの条件を満たさないことが多いので、なかなかいい物件が見つかりません。。
見学して分かった一戸建て(土地)選びで気を付けたいこと
かれこれ1か月以上は毎週のように見学に行き、合計20件くらいの物件を見て周りました。
その中で実際に気を付けた方がいいと思ったことをここでまとめてみます。
用途地域を把握する!
まずは自分の住みたいエリアの用途地域を把握することです。
不動産屋さんと会話しているとよく、「いっていそう(第一種低層住居専用地域)」「いっちゅうこう(第一種中高層住居専用地域)」という言葉を使われます。この言葉が用途地域を表しており、
みたいな感じ。用途地域の詳しい説明は以下のページなどで見てみてください。
一戸建てや一戸建て用の土地を選ぶ際には、3階建てが建てられる地域なのかそうでないのかは特に注意しないといけません。
例えば、3階建てが建てられるような用途地域の場所で二階建てを探していても良い物件はなかなか見つかりません!逆も同じです。
3階建てが建てられる地域で売りに出ている土地は、3階建てを建てる前提で売りに出てるんです。つまり、とても狭い!
まとまった広さと土地であっても、二つに分割して売りに出されます。その方が不動産業界として儲かるからです。
このような地域で無理やり二階建てを建てるためには、極端な話3階建てを二つ建てる気持ちで土地を購入する資金を用意しないといけないのです。。
私たちも初めはこの用途地域についてあまり把握しておらず、3階建てがたくさん建つ地域で、2階建てを希望していたのでまったく良い物件が見つかりませんでした。
3階建てが多い地域にももちろん2階建ての家は建っています。それはもともと土地を所有している人が建てた家だったり、土地の特性上日当たりが確保できる場合が多いです。
もし希望のエリアがある場合は、その辺りに建っている家を事前に見てみましょう!もし3階建てが多いのであれば、おそらく自分も3階建てを建てることになります。
なぜか建売ばかり案内される。
私たちはもともとは注文住宅を建てるための土地を希望していたのですが、建売、売建の物件案内が非常に多い!
これは私たちがお世話になった不動産屋さんの得意としているのが建売だったのかもしれないですが、なかなか良い売土地を案内してくれなかった!
私たちがはっきりと「注文住宅用の土地を案内してください!」と明言しなかったのが悪いのかもしれないですが。。
不動産仲介業がお客さんからもらえる仲介手数料は物件価格の3%+6万円が上限と決まっているので、土地だけよりも土地+建物で仲介した方が不動産屋さんにとって儲けが大きいんですよね。
そういう背景もあって、どうも建売住宅を優先的に案内されている気がしてならない。本当に土地で注文住宅を建てたい人は、土地を案内してほしいと明言した方がいいです!
あと、建売は未公開物件が多いです。というのも建売は十中八九売主は業者なので、必ずしもレインズに登録する必要もなく、SUUMOなどにも載っていない物件が多いです。
建売や売建の物件を探している人は未公開物件の知識が必須ではないかと思います。以下の記事も参考にしてください。
思わず契約しそうになった物件
ここで、私たちが思わず契約しそうになった物件を二つ紹介します!笑
どちらも結局契約しなかったのですが、今思えば本当に契約しなくてよかった。。
駅近でとても便利な狭小住宅!
- 駅徒歩4分の駅近!
- 建売狭小3階建て住宅
- 南側が道路で日当たり比較的良好
この物件は、駅から徒歩4分という駅近物件でスーパーやフィットネスクラブも近くにあり、かなり利便性の高い物件でした。
駅近ということで、よくある狭小3階建て住宅でしたが、南側が通路になっており、日当たりが良いのが魅力的でした!
こんな駅近物件が自分にも手に入るのかと思うと、思わず手が出そうな良物件に感じました。
が、よくよく考えてみると、庭もないし、よくある狭小住宅です。周辺の利便性を考えずに家だけを見てみると自分たちが思い描いていた理想の一戸建てには程遠いと感じました。
思わず契約しそうになりましたが、妻がうまくストップをかけてくれたので感謝!!妻がボソッとつぶやいた
という言葉がこの物件を見送った決め手でしたね。
落ち着いた新規分譲地、広々二階建て!
- 駅徒歩18分だが平坦な道のり
- 広々庭付き二階建て
- 新規分譲地の売建物件
この物件は駅から遠いですが徒歩圏内で駅まで平坦なアクセスなのが魅力的でした!
まとまった土地が分割して売りに出せれた分譲地で、一気に10区画ほどが売りに出ていました。
家を建てるハウスメーカーは決まっていましたが、建てる前にある程度要望を取り入れられる売建方式で、注文住宅程ではないですが、注文住宅のように壁の色や窓の数など色々とカスタマイズできるのも魅力でした。
お隣さんも同じような時期に入居するので家族ぐるみで仲良くできそうな印象でしたし、周りに公園や便利な施設もあり、その点もプラスでした。
しかし、予算を少しオーバーしていたことと、ハウスメーカーが固定なのがネックでしたが、家族会議の結果、値引き交渉が成功すれば契約するぞ!ということに!
-200万円くらいの交渉だったのですが、、結果ダメでした!
相手が個人ならともかく業者の場合は大幅な値下げ交渉は難しいのかもしれません。仲介の担当の営業さんも「200はきついですねー」という感じ。「200引いてくれたら契約します」と断言したのですが、それでもダメでしたね。200万だと業者にとっては稟議案件になってしまうと思うので、よっぽど売り急いでない限り難しいということですね。
予算オーバーしているのに、注文住宅じゃないのはどうしても納得いかなかったので、この物件は見送ることにしました。どうせ予算オーバーするなら注文住宅で!
我が家の希望は注文住宅だ!
ここまでの経験で私たちが本当に求めているのはこういう家だ!ということがようやく分かってきました。私たちは建売や売建の物件では納得できないのです!!
要件をまとめてみると、
- 駅徒歩圏内で平坦な道のり
- 庭付き二階建て
- 日当たり良好
- 100年(3世代)住める家
- 省エネ
- 災害リスクが少ない立地
といった感じです!
建売や売建の家はコストが抑えられていいのですが、果たして丈夫でしっかりした家なのかというと、どうしても「コストを抑えて安く建てた家」という印象が強く、注文住宅で構造面からしっかり建てた家とは全然違うというイメージを持ちました。
少し調べれば分かりますが、工務店やハウスメーカーによって建てる家のデザインや性能(省エネ、耐震など)、費用は大きく違ってきます。
妻が気にしている日当たりについても、注文住宅であれば工夫(吹き抜けや天窓、二階リビングなど)でいくらでも解決する方法があります。
ということで、3, 4か月ほど不動産屋さんと一緒に物件を探しましたが、納得のいく物件に巡り合わなかったので、一旦探し方を変えて、注文住宅を建ててくれる工務店・ハウスメーカーを検討してみることにしました。
詳しくは次回以降の投稿で詳しく書いてきます!